北欧では高校卒業前の段階で「社会的技量」を養う教育や職業社会への適応を促すカリキュラムが重視される。
法的な成人年齢である一八歳になれば、若者は親元を離れるのが一般的であり、ほとんどが高校卒業後いったん実社会に出る。
大学入学は社会経験を積んだ後であり、貸付制度を利用したりして進学し、いずれは自らの責任で返済する(宮本[二〇〇二]一六九頁)。
イギリスでも、「ギャップ・イヤー」という制度が導入されている。
これは、大学人学資格を得た一八~二五歳の若者に一年間の猶予期間を与え、その間に若者自身の選択・計画により、雇用形態別にみた産業・規模・職業シェア調査対象の欧州諸国はイタリア、スペイン、フランス、オーストリア、ドイツ、オランダ、イギリス、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、チェコ調査対象者は高等教育修了34年後の学卒者調査期間1998年12月から1999年2月(日本)、1998年10月から1999年6月(欧州)アルバイトやボランティア活動、長期の海外旅行等を経験する制度である(宮本[二〇〇二]一七〇頁)。
これにより、若者には実社会の経験が得られる機会が与えられることになる。
アメリカでの充実した奨学金制度も参考になる。
一九九九年でのデータで、奨学金を中心とした学生援助の総額は年七兆円にのぼり、連邦政府が約七割、大学その他が約二割、州政府が約七%、民間が約三%の実施割合となっている。
何らかの奨学金を受給している学生の割合は五五%で、給付が四四%、ローンは二九%が受給しているという。
同国では、社会的平等の達成のために教育の機能を重視してきた伝統があり、高等教育は教育の機会均等を目指すためのシステムとして位置付けられてきた。
それだけに、奨学金制度をはじめとして、多彩な学生援助制度が展開されてきたのである(小林・潰中・島[二〇〇二])。
こうした欧米における様々な若者自立支援策の展開は、長期化する子供の自立までの期間に掛かる親の経済的負担を軽減させることで、「家族機能」を補完・強化する意義を持っている(結果として少子化対策の役割を果たすとともに、子供を持つ家計の購買力を高める効果もあると考えられる)。
プロフェッショナルが育たない日本社会以上のような欧米諸国に対し、わが国では、キャリア教育、職業教育、若年期を職探し期間として位置付けるための雇用慣行、若者自立支援政策、のいずれの面でも整備が遅れているのは否足しがたい。
すなわち、従来のわが国では、社会人教育は企業が新入社員教育として行うことが当然と考えられ、その結果、学校教育で本格的な「キャリア教育」が行われてこなかった。
また、わが国企業社会では、いわゆる企業特殊的能力が重視され職業特殊的能力が軽視されてきたため、企業外の職業教育に期待されるところもあまりなかった。
加えて、わが国では正社員・非正規社員は「ダブル・トラック化」(本田[二〇〇六a])されており、学校卒業後直ちに正社員として就職できなければ、その後の社会人としての自立も難しくなる。
また、若者自立支援に関しても、わが国ではその必要性がようや最近になって認知されてきた段階である。
さらに掘り下げていけば、以上のような若者就労に直接的にかかわる施策・制度の問題にとどまらず、わが国の場合、生涯を通じた職業人生にかかわる社会的システムそのものに、知識経済化に伴って生じる若者の移行期問題を、欧米諸国以上に深刻化させやすい事情があることに気付。
それは、そもそもわが国では、知識経済化が求める「プロフェッショナル」が育つ環境が整備されていないという問題である。
プロフェッショナルは、職業に対するアイデンティティーがベースとなり、「強い個人」が前提となる。
かつては会社組織のなかで没個性的に働くことが付加価値創造に効率的であったものが、知識経済の時代には個人が個性を主張し、主体的に働きかけることが求められるようになるからである。
欧米社会では、こうしたプロフェッショナルが育つように、職業を通じて強い個人を作出すインフラが存在している。
それはギルドの流れを汲む専門職業コミュニティーが多種多様に形成されており、若者はいずれかの職業コミュニティーに属しながらも、企業で働くことでプロフエツショナリティーを高めていく。
米国の場合、プロフェッショナルスクールや職業協会が多様に存在することで、若者が非正規で働いていてもキャリアの展望が措きやすい状況にある。
これに対しわが国の場合、プロフェッショナルを認知し育成する社会的なインフラが整備されていない。
このため、企業の一員となれない非正規社員の場合、キャリアの展望が措けない。
先に欧州での非正規雇用の若者の多くが専門職として仕事に就いていることをみたが、その背景には、企業の枠を超えた職業のつながりを意味する「プロフェッション」という概念に対する社会的共通認識がある。
一方、わが国はそうしたものはなく、職業人としてのキャリアは即会社人としてのそれであるため、〝l人前の会社人″ではない非正規雇用者についてはキャリアの展望は開かれないという構図がそこにある。
正社員の場合も、親子関係型の労使関係に綻びが生じるなか、「会社人」としての内部昇進によるキャリア形成が魅力的でなくなっている。
しかし、これに代わるべき「プロフェッション」を基礎とする職業人としてのキャリア形成の道筋が依然不明瞭であり、若者をはじめとしてキャリアの不透明感を高める結果を招いている。
キャリア目標として、多種多様なプロフェッショナルが社会的に認知され、職業コミュニティーの形成や資格制度の整備によって能力形成のパスが明確になる状況となれば、「良い仕事」は多様化する。
しかし、現実にはそれは遅れ、むしろ、かつて有力なルートであった「自営業主として独立する」というキャリア目標の魅力が急速に衰え、「企業のラインをどこまで上がれるか」という内部昇進型のキャリア目標も、成果主義の導入によって徐々に先細ってきている。
弁護士・会計士・医師といった以前から存在する「制度化されたプロフェッショナル」を目指す若者が増えているが、それが狭き門である状況は大きくは変わっていない。
このようにみてくれば、前節でみた「良い仕事の減少」「良い仕事の画一化」とは、工業社会における良い仕事が徐々に減少する一方、知識社会における良い仕事の創出が遅れていることの結果であるといえる。
ここで、知識社会における良い仕事とは、端的には「プロフェッショナル」の仕事であり、したがって、多種多様な「プロフェッショナル」が育ち、その能力が活かせる社会的な環境が整備されていないことが問題の核心にあるといえる。
以上のようにみてくると、若年就労問題は、実は老若男女を含めた日本人全体の働き方にかかわる問題であることがわかる。
魅力的なキャリア・コースの縮小は、何も若者だけの問題ではない。
年功制の是正が進むなか、内部昇進型以外の新たなキャリア・モデルを創出していくことは、中高年労働者にとっても働き甲斐・生き甲斐の創出にとって極めて重要な問題であるからだ。
つまり、戦後の「企業依存型」の生活安定化システムが機能不全に陥るなか、工業社会から知識社会へのシフトが要請する、自立的能力形成を軸とする個人のリスク対応力の強化を支援するような新しい「生活安定化システム」の構築が大きく遅れている点にこそ、若者をはじめ全ての世代の勤労者が不安に晒されている大きな原因がある。
プレゼンテーションの対策はどうすればいいんですか?ストーリー性とビジュアル的な工夫をしよう「自分を自由にアピールしてください」「あなたから弊社に何らかの提案をしてください」「新商品のアイデアを発表してください」。
プレゼンテーションでは、このような課題が出されることが多いようです。
普通の学生のプレゼンテーションには、パターンがあります。
「自分を自由にアピールしてください」。
こんな課題の場合、ほとんどの学生は、面接官の前で自己PRを読み上げるだけで終わります。
慣れないだけに、発表すること自体に必死です。
それゆえプレゼンテーションでは、他の学生と差別化をはかるのは容易ともいえます。
ポイントをまとめておきましょう。
第一に、テーマについて独自の斬新なアイデアを考えます。
「新商品のアイデアを発表」などの場合、他の学生が思いつかないような発想ができればよいでしょう。
もし思いつかない場合でも、次のように対応すれば怖くはありません。
第二に、ストーリー性のあるプレゼンテーションを心がけます。
「新商品のアイデアを発表」であれば、次のように考えてください。
「新商品を発案した背景(殺伐とした時代で癒しが求められている、など)」、「新商品の内容の説明」、「御社のメリット(利益と同時に企業イメージの向上など)」。
このような3段ロケッ-形式で話を事前に準備してください。
ここまでのレベルのプレゼンテーションができる学生はほとんどいません。
チャンスです。
第三に、ビジュアル的な工夫をします。
人間は、視覚からの情報が最も記憶に残るものです。
単にメモを読みあげるだけでなく、絵、図、写真なども使ってみましょう。
面接官は、君のことが深く印象に残るはずです。
第四に、データで補足しましょう。
自分の提案に関するデータがもしあれば、それも同時に発表してください。
数字の補足があれば、説得力は倍増します。
数字は極めて客観的なものだからです。
最後に、ノリが重要です。
原稿を読みあげるのでなく、感情をこめて話すようにしてください。
そのためには、事前に何度か練習してみることも必要です。
就職活動体験配両膝は気楽に考えて!N大学Iさん国内航空各社が「客室乗務員は募集なし」と公表する前日まで、私は自分自身が外資系航空会社を受けるとけ夢にも思わなかった。
英語が苦辛であると思い込んでいた私にとって、外資系は雲の上の存在だった。
しかし、思い込みだけで自分の夢を漬したくはないと思った私は、英語面接に挑戦することにした。
真っ赤な爪、派手なスーツに化粧。
1次面接では、ほかの業界では考えられない人たちが集結していた(仮面ライダーのようにスカーフを巻いた人にはお世話になった。
というのも、グループが一緒で、「仮面ライダ-が私を救ってくれる」という勝手な安心感と、存在自体がおかしくてたまらず、頬はゆるみっぱなし)。
面接では、事前に渡された機内アナウンス(英語)を読んで訳すだけ。
左右からのライトの光で、まるでオーディション。
2次面接は、落ち着いた感じのグループ面接。
「救急員の資格をお持ちなんですね」との質問には、ラグビーサークルのマネージャーとして責任感が強いことをアピールした。
「ペットを飼っていますか?」との質問には、捨て猫を拾った優しい心の持ち主であることをアピール。
やさしい質問こそ、自分のペースを作るチャンスなのだ。
3次面接では、極度の緊張が私を襲った。
「シンガポール航空のフライトアテンダントとして働いています」を手話でやってくださいと言われた時は(履歴書に特技:手話と書いていた)、もうダメだと思った。
「それはできかねますが、これならできます!」と機内で使えそうな手話を披露すると、面接官が興味を示してくださり、難を逃れた。
面接では概してこういった逃げが許されてしまう。
だから気楽に考えてほしい。
英語であろうが日本語であろうが、いえない時、できない時は逃げてよいのだ。
ただ、その後に自分のペースを作れれば。
全滅して受ける会社がなくなってしまったんですが?株式欄から知名度は低いが業績のよい企業を探そう「20社受けたのに、全部落ちました。
私はもう就職できないのでしょうか?」。
このようなケースは、大企業ばかり受けている人がほとんどです。
超人気企業ばかり20社受けても、倍率が高いわけで、全滅しても不思議ではありません。
たびたび書いているように、中小企業も併せて受けていくべきです。
しかし、全滅してしまった以上、仕方ありません。
今からどうすべきかを考えていきましょう。
まず、今から早速募集をかけている企業をさがすことです。
就職情報会社のサイト、新聞の求人欄、大学の掲示板、転職情報誌(新卒情報が載ることもあります)などからさがしていきましょう。
意外に軽く見られているのが、大学の掲示板。
なかには一般に公開していない求人もあり、ネットで得た情報より有利な場合があります。
さらに裏技としては、求人の多そうな大学の就職課を訪ねてみることです。
「でも、私はそこにある情報の対象外では?」。
対象外などといっている場会ではありません。
企業の学歴差別は、単に効率を求めているだけ。
君が優秀であれば、どんな大学かは関係ありません。
普通の学生は、中小企業とはいっても、リテール中心の知名度のある企業を受ける傾向にあります。
主にDMを大量に送ってくるような企業です。
ここでは知名度のない優良企業をさがしてみましょう。
まず、新聞の株式欄を開いてください。
東証一部・2部、店頭市場といった欄に、たくさんの企業の株価が書かれています。
よく見れば東証-部のなかにも、無名の企業があることに気づくはずです。
これらの企業を「日経会社情報」などで調べ、問い合わせをしてください(この時株価が50円を割っている企業は避けましょう)。
東証1部といえば、それなりにしっかりした企業が多いはずです。
しかし、無名ゆえに不人気、つまり倍率は低いはずです。
「知名度は低いが成長する企業」こそ狙い目なのかもしれません。
「おいしい会社」を見つける近道は、投資家の視点を獲得することです。
「それでは内定です。
来年から一緒にがんばりましょう」。
電話で内定通知を聞いた時、君は大きな安堵感を感じることでしょう。
今までの努力が報われる時がやってきたのです。
「ところで内定ってそもそも何なんですか?」。
内定とは、翌年4月からの採用が予定されていることを意味します。
ただ、決定ではなく内定というからには何らかの意味があります。
極論すれば、確定ではありません。
実際にその後、内定を取り消されてしまった学生もいます。
「業績が大幅に悪化してしまった」「倒産してしまった」。
こんな場合には、内定取り消しになることが少なくありません。
僕が相談を受けていた学生でも、実際に経験した人がいます。
以前、就職協定があった時代には、内定(あるいは内々定)が出される時期が集中する傾向がありました。
当時Ⅹデー(内定出しが一斉に行われる日)は、都市銀行が大きな影響力を持っていました。
都銀が動いた後、他社も追いかけるという構図です。
しかし、金融不安で都銀の人気もガタ落ちです。
協定も廃止となり、内定はさみだれ式に出されるようになっています。
横並びではなくなったのです。
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